(2)[犬の成長過程]犬はどんなふうに成長するんだろう?
犬の成長過程を大きく分けると、新生児期・移行期・社会化期・若年期・成熟期の5段階に分けられます。その中でも社会化期は、犬の一生を左右すると言っても過言ではないほど大切な時期です。
社会化期の犬は、視覚・聴覚・身体機能が発達し、好奇心旺盛な時期です。
この時期に親犬や兄弟犬、他の犬と過ごすことによって、遊びながら噛む力の加減や、挨拶の仕方、順位制など犬社会のルールや コミュニケーション法を学んでいきます。
また、飼い主であるリーダーから学ぶことが、成犬になってから他の犬や人間と上手に付 き合っていく能力を育成することになるのです。この大切な時期に早期に親犬や兄妹犬から引き離されたり、人間との接触のない 子犬は良きパートナーになる可能性が薄くなり、「問題行動」をとる可能性が高くなります。
例えば
1.幼い時から外で飼われた犬には、噛み付く、ムダ吠えなどふが多い。
2.遊んでもらったり、散歩したり人間との接触が不十分な場合、飼い主や仲間から孤立し非社会的になってしまう。
3.過保護に育てた場合は、依存心の強い子になり社会に適合できず情緒不安定になる。
4.犬との接触する機会がないと、他の犬に攻撃的になったり、極端に物怖じしたり、性的にも不能になることもある。
良くできたら誉めてあげ、いけないことをしたらダメと言って聞かす、家族共通の言葉で何度も繰り返し教えていくことで、家族の中での自分の位置や服従の基本を覚えて成長して行きます。このようなことを知っていると子犬を迎えてからの育て方、付き合い 方がおおよそイメージが沸くでしょう。いかに飼育環境が重要か判ると思います。まずは子犬を迎えたら、たくさん遊んであげるこ とです。遊びを通じて家族間のルールを教えることから始まります。
ポイント
「社会化期」の早期に親犬から引き離されたり、人間との接触がなかった子犬は、良きパートナーになる可能性が低くなり、問題行動をとる可能性が高くなります。